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​Research & Development  
患者さんに優しい温熱療法の研究開発

01 // 超音波非侵襲体内温度測定

温熱療法において、温度℃は一丁目一番地のパラメーターです。

がん細胞は42.5℃以上になると急速に死滅するとの研究データからがん温熱治療器はがん細胞をその目標温度に到達させるために開発されてきました。当然、患部の温度測定が必要です。

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しかし、その温度測定において、難問が解決されていません。寒天ファントムなど疑似生体を使っての実験であれば、温度を測定したい部位に温度センサーをブスッ!と刺し込めば事は簡単です。しかし、実臨床においては患者さんを傷つけずに”体内内部”にある患部の温度を測定することは非常に困難です。このため、がん温熱治療の現場では、温度という重要なパラメーターがなかなか確認出来ないと言うとても歯がゆい状況が続いています。

当法人は、患者さんに優しい超音波を使用し、超音波の後方散乱波信号の統計解析という独創的な手法から体内の温度上昇を測定する超音波非侵襲体内温度測定技術*¹に着目し、その研究をサポートしています。がん温熱治療の臨床現場で患者さんに負担をかけず温度測定が可能になり、がん温熱治療の効果検証が容易に出来るようになると期待しています。

*¹超音波非侵襲体内測定技術は立山科学株式会社と富山大学と

   の共同研究、共同特許です。

02 // 脳腫瘍治療とオンコサーミア

 

日本では脳への温熱治療は禁忌です脳は臓器の中でも非常にデリケートです。脳への加温自体、また脳への加温の結果、頭蓋骨内部の圧力が上昇するなどして、脳機能に悪影響を及ぼすことが危惧されるからと考えられます。

医師と患者

東欧のハンガリーで開発されたがん温熱療法 ”オンコサーミア*²”は、

ヨーロッパ、カナダ、オーストラリア、韓国、中国をはじめとして世界35ヵ国以上の国々で承認され、脳腫瘍を含むすべての固形がん、すべてのステージの治療に使用されています。オンコサーミアでは温度を唯一のパラメーターとはせず、エネルギー・熱量・仕事の国際単位の ”ジュール Joule”を治療の基本パラメーターとしています。治療出力は60W~150Wと低出力であり、熱でがん細胞を壊死(ネクローシス)させるのではなく、熱ストレスをトリガーとしてがん細胞の自死(アポトーシス)を誘導させることを目的とした、患者さんに優しい、新しいコンセプトの温熱治療です。

オンコサーミアは日本では未承認医療機器です。

    Oncothermia = modulated electro-hyperthermia (mEHT)

   開発・製造元:オンコターム(ハンガリー・ドイツ)株式会社

 Oncotherm Kft.    https://oncotherm.com/

   日本オンコサーミア研究会

   https://jorm-web.jimdosite.com/

ライトのバースト

当法人は、がん温熱治療の新たな可能性を持つオンコサーミアの日本での研究をサポートしています。特に、オンコサーミアの大きな特徴である脳腫瘍治療において、その安全性、作用機序、効果の検証に注力します。オンコサーミアががん患者さん、ご家族、医療関係者の希望の光になれるようエビデンスを積み上げて参ります。

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